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自分の意見を持つ

自分の意見を持つのは難しいのではないかと思ったのであらためて考えてみたいと思います。

自分の意見とは

自分の意見とは何かを考えていきます。まず意見について辞書を引いてみます。

  1. あることに対する考え。見解。
  2. 好ましくない行いに対する注意。忠告。諫言。

ja.wiktionary.org

とあります。今回考えたいことは1に相当します。なので、考えについても辞書を引いてみます。

  1. 考慮、思慮。
    • 考えに入れる
  2. 発想、アイデア
    • 考えが浮かぶ
    • いい考えがある
  3. 意見、見解。
    • 上司の考えを聞く
  4. 意向、心づもり。
    • それから増給事件と将来重く登用すると赤シャツが云った話をしたら山嵐はふふんと鼻から声を出して、それじゃ僕を免職する考えだなと云った。(夏目漱石坊っちゃん』)
  5. 判断、見通し、想定。
    • 考えが甘い
    • 考え違い
    • 考えなしに、考えもなく
  6. 強い異論。対抗の意思や策。
    • お前らがそんなことをするのなら、こっちにだって考えがある。

ja.wiktionary.org

辞書からわかることは、意見とは考えたり、判断したりある種のフィルターを通してアウトプットされたものと捉えることができます。

よって自分の意見とはあるインプットを自分というブラックボックスを通してアウトプットしたものと考えられます。

ここで気になるのがアウトプットの質です。たとえばアウトプットが返事のみの場合に自分の意見を発したと言えるのかを考えてみたくなります。これは自分の意見を発したとは言えないでしょう。なので、ある程度の質をもったアウトプットが必要であると言えます。

理解と意見

理解と意見の差を考えたときに自分の意見を持つのは難しいのではないかと感じました。プロダクトに関してチームで話し合いをしているときに、理解するので精一杯のときがあるのではないか、さらには理解することが話し合いの目的となっている人がいるのではないかと思ったことがあります。客観的に理解することが目的になっていないか判断するのは難しいですが、理解することが目的となっている場合、質問の回答を受けて「わかりました」としか返答しない、またはできなくなってしまう傾向があると思います。「わかりました」に続けて自分はこう思うや、同意する意思表示をしていれば問題ないのですが、なかなか出てこない場合があります。

このように理解と意見を考えてみると、理解の後に意見が出てくるように思えます。つまりは、相手の意見を理解した後に自分の意見が出てくる。また、自分の意見を相手に理解してもらってはじめて相手の意見が得られるということになります。

ここで、確認について考えます。確認とは自分の意見ではなく質問であるため、回答を受けてさらなるアウトプットが必要です。それでも確認や質問は自分の意見なのかが気になります。

これは自分の意見でしょう。確認や質問は自分がどこまで理解しているか、何がわからないかを伝える上質のアウトプットであり、重要な意見です。ただし、確認や質問後のアウトプットが「わかりました」のみになる場合は注意が必要です。理解することが目的になっている可能性がありますが、この時点では判別できません。

よって、理解するための意見と理解した後の意見があるように思います。さらに理解するための意見は重要ではあるが、理解することが目的になっている可能性があるという気づきがありました。これは身に覚えがあります。質問できる安心感や参加している感は心地よいものです。しかし、それだけでは本当に参加しているとは言えない可能性があるのです。

自分の意見を持つためには

目指すべき自分の意見は、理解した後の意見です。よって理解は必須であり、さらに理解をもとにアウトプットする必要があります。すごく難しいです。

とくに、理解するということが困難となります。何かを理解するというのは永遠に終わることがありません。これによって、自分の意見が出ない、出せないのは知識が足りない、スキルが足りないと結びつけられてしまうのが厄介です。たとえば、ある機能を実装しようとしているときに、使用している言語の仕様を全て知っている必要があるかと言えばNOでしょう。しかし、実装方法に関して自分の意見が出せないのは、言語仕様の理解不足であるように錯覚することはあるでしょう。私も経験があります。言語スキル不足は問題が発生したときの原因によく出てきます。本当にスキルが不足していることもありますが、本質をついていない場合もあるでしょう。

よって、理解することをある程度で止める必要があります。適度な抽象化や適度にブラックボックスを許容することが重要です。ここで重要なのは相手と合わせることです。抽象度のズレはよくあります。意識して合わせることが重要です。また、抽象度が低くより具体的な話をしてしまうと大きな混乱を生みやすいです。逆に抽象度が高い話をすると、原点に戻るように思えて効果的なことがあります。なので、話し合いをするときは徐々に抽象度を低くしていくように心がけると良いです。また、抽象度を高くすることによって考慮する項目が少ない状態から始まります。すると、理解に費やすリソースが少なくてすみ、自分の意見を考えることにリソースをさけます。

つまり、抽象度の高い状態から理解していくことによって、常に自分の意見を持てるようにすることが効果的だと考えられます。

まとめ

自分の意見を持つことについてあらためて考えてみました。理解に対する罠があったりなかなか面白かったです。

抽象度の上げ下げはこれまた難しいのですが、またあらためて考えることにします。