良性のポリープを切除するために入院したところ、病院という組織に新しくJOINしたような感覚を持ったので、組織的に見た時の感想とかを書いていければいいなと思います。
環境
今回は4人部屋にJOINすることになりました。全体で10部屋程度だったと思います。そのほかの施設は、男性用、女性用トイレが1つずつ。ステーションが1つ。入浴施設が2つ。コインランドリーが2台。共用のカフェスペースのような場所が1つありました。
個人の利用できる面積は結構広く、特に不自由しなかったです。コンセントも3ヶ所もあったので何も問題なかったです。
WiFi環境もあり、google speed testで70Mbpsぐらい出ていたので何の不満もなかったです。
正直、こんな環境で寝るのが仕事的なことになるのは控えめに言って最高でした。
病院側の環境も見てとれた範囲で書いてみようと思います。
まず、看護師さんたちが巡回するときに使用するLaptopがありました。FMVのようでした。合わせて、患者管理のためのバーコードを読み取る機械(患者は腕にバーコードと名前などを記載したものを巻かれていて、このバーコードで、点滴や薬の管理をしているようでした)も富士通製でした。
そのほかの機器に関しては観測できませんでした。
そういえば、使わなかったので気にしていなかったのですが、テレビはSHARPの15inchぐらいのやつでした。テレビカードも健在で、コインランドリーなどにも使える病院内プリペイドカードになっていました。
組織へのJOIN
今回のケースは既存の組織に新しく私がJOINする形になっています。組織の目的はメンバー個々人の目標達成です。メンバーはどちらかというとお客さんですが、組織への協力が不可欠なのでメンバー的な要素も持っている、コミュニティに参加する人みたいな感じかなと思いました。
この組織のすごいところは、JOINするとまずチューターが設定されるところです。オリエンテーションからチューターと一緒にこなしていきます。チューターさんは何人かを同時に見ていたり、こちらが24時間稼働だったりするので、ずっと一人の人がつきっきりというわけではないですが、適宜引き継がれていて特に困ることがありません。さらに、ナースコールという強力な呼び出し機能もついています。至れり尽くせりです。
既存の組織は分業化が進んでいるように感じました。清掃、事務などの専門職はもちろん、検査へ連れて行ってくれる人なども分かれているように感じました。(詳細はわかりませんが、服の色が違ったりしたのでそう感じました。)当然、医師は明確に別れているように感じました。
メンバー間も明確に分業化されています。これはプライバシーなどあるのでしょうがないところです。コミュニケーションをとってはいけないわけではないですが、個々人の事情が異なるので、コミュニケーションを促進させるような施策は不要だと感じました。コミュニケーションが目的とは決してならないのがコミュニティとの明確な違いですかね。
また、医師と看護師、医師と医師(大学病院という特性もあるかも)のヒエラルキーも感じました。
組織の感想
オンボーディングは問題ないし、運営もスムーズに感じました。ただ、情報伝達とヒエラルキーを感じてしまったことに関して少し不安を感じました。
治療のスケジュールなどは何かのシステム通して管理されていたようですが、更新が追いつかなかったりするようで、医師→私→看護師のようなルートで話をすると、私と看護師さんで認識にずれがあることがありました。最終的には看護師さんと医師との間で確認があるとは思いますが、私のような素人を間に挟むことで認識の齟齬や誤解が生まれやすくなってしまうのではないかと思いました。また、私の立場はメンタル的にも弱くなりやすい立場だと思うので、いつもきちんとした情報を伝えられるのかは不安でした。
また、このルートがあることにより、看護師→私のルートでの情報共有がきちんとされないという現象も起きるのかなと思いました。
この状態にヒエラルキーがあると、医師が話しているから、今の情報はどうせ更新されるだろうから看護師から私に伝える必要はないなどが起きるのではないかなと思いました。さらに難しいのが、感情的には常に面倒を見てくれる看護師さんに寄り添いたくなることです。看護師さんが振り回されているのは嫌だなと思ったり、医師に言われましたって伝えるのも何だかなぁと思いました。
あとは単純にヒエラルキーが見えるとその組織に対して若干の嫌悪感を覚える自分がいたのが面白かったです。
DX的に考えてみた
せっかく医療現場を実際に見ることができたので、どうやったらもっと良くなりそうかなと素人目線で勝手に考えてみようと思います。
まず気になったのは情報の管理です。情報はすばやく簡単に同期されてほしいのが世の常です。使用していた端末は、Laptopとバーコードリーダーのようなものが主だったように思います。この端末は看護師さんが使用し、医師は使用していませんでした。医師が使用する情報端末は分かりませんでした。Laptopもどこかのエンジニアのように画面を開いて片手で持ち歩くのではなく、血圧計や医療器具のゴミ箱などを載せた可動式の台にセットアップされていました。
単純に思いつくのはスマートフォンですが、よく見ると難しそうだなと思いました。まず気になったのは衛生面です。通常の細菌などのケアもそうですが、一番は血なのかなと思いました。看護師さんが使用する場合、採血や点滴などをする場合があるので、血に対する対策は必須だと思います。実際にLaptopも厳重なカバーがかかっていました。また、採血などをする場合は手袋をしているので、タッチデバイスが有効なのかも疑問でした。Laptopにタッチパッドがついているが、Laptopの右下の狭い空間でマウスを使っていたので、タッチパッドも使いづらいのではないかと思いました。ただ、こちらはカバーの問題や慣れの問題かもしれません。
とはいえ、実際はバーコードリーダーなどは特にカバーがかかっていなかったりもしたので、そこまで厳密ではないかもしれません。ですが、スマートフォンで万事OKとはならない場所もあるんだなと感じ、面白かったです。
今のところスマートフォンとLaptopをメインに考えるのがいいかなと思います。独自ハードに縛られるとアップデートが難しくなってしまうのがやはり引っかかるし、使用者の慣れも考えてスマートフォンが無難だと思います。と同時にLaptopでの見やすさもあるとは思うので、あえてなくす必要もないかなと思います。
何より、医師が手ぶらで病室に来るのが違和感しかなかったので、これがスマートフォンでカルテなどを患者と共有しながら話ができたらいいなと思いました。
次にソフトウェア面を考えてみます。まずは患者としてどのような体験がしたいのかを考えると、自分のカルテや治療スケジュールなどを見れるようになりたいと感じました。大学病院を紹介してくれたクリニックでは、内視鏡検査時の写真なども見せてくれたので安心感がありました。大学病院では特に結果を見せてくれるわけでもなかったので、クリニックの方がいいなと感じました。
理想的だと思ったのは、自身のカルテなどはある程度自由に見ることができるといいなと思いました。結果を見れる安心感や、いざ診察の時に気になることを全て聞くことは難しいので、事前に聞きたいことを考えたり、調べたりすることができるといいなと思いました。思いましたが、対象とする年齢やスキルを考えると、本当に効果的なのかなとも思います。病院が対象とする人は乳幼児から高齢者まででいろいろなバックボーンがある人になりますし、ターゲットを絞ることもできません。このような条件下で患者に対してどこまで効果的なものが考えられるかなかなか難しくて面白いです。画像や動画を見せられるのはすごくいいと思いますが、自分で見に行く人がどれだけいるのかななどを考えると、コストがどのぐらいかわからないといいも悪いも言えないかなぁとか考えたりしました。
とても面白い題材だなと思ったので、大学病院であれば大学がここら辺のシステムを研究室で作ったりとかしてるのかな、いいなとか思って考えるのをやめました。
普段体験しない場所や物などに触れるといろいろ考えることができてきて面白いですね。
次回入院するときへ
今回の入院をもとに次回へのメモです。
- 病院の室温がわからないので、半袖とか長袖がわからない
- 看護師さんの服装を聞いたりすればいいと思うよ
- でも極端な温度にはならないと思うよ
- コンセントは気にしなくていいよ
- PCをハブにすることが多かったよ
- なるべく捨てていくものを持っていた方がいいかも
- 迎えがあったり、車だったりするのであればいいけど、行きより帰りの方が体力ないよ
- AppleWatchいいよ
- パジャマとかでも財布がいらないので買い物が楽だよ
- マスクの紐は負担がないものの方がいいよ
- 寝る時もマスクしているのが理想だよ
- 耳栓+OpenCommは良かったよ
- 寝る前はこれだね。
- 枕との相性が悪いので、ネックピローか完全独立型の骨伝導イヤホンがいいかも
- アイマスクもあるといいかも
- 気にならなかったけど気にすることがあるかも
- プライバシーを気にするなら個室がいいかも。高いけど。
- 自分の症状だったり人の病状が丸聞こえなので、気になるなら個室の方がいいかも
- 何処か個室とかで話が聞けるのかもしれないけど